こんな症状はありませんか?
- 昼間の眠気・居眠りで困ることがある(仕事中、会議中、運転中など)。
- 寝付きは悪くないが、夜間の眠りが浅い。
- しばしば目が覚める(トイレで目が覚める場合も含む)。
- いくら寝ても朝疲れが取れていない感じがする。
- 朝しばしば頭痛がある。
- お酒を飲んでいない日でも、夜間寝ている時に息が止まる日がある。
睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
睡眠を妨げ日中の眠気を増加させるほか、高血圧や夜間心臓突然死、脳卒中・脳梗塞は
健常人よりに比べてリスクが高くなると報告されています。
自分では気付いていなくても、ご家族などからいびきや居眠り、寝ている間の無呼吸を指摘されたら、
適切な診断と、継続的に治療する事が最も重要です。
少しでも「もしかしたら…」と思ったら、早めに受診してください。
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS:サス)とは睡眠中に呼吸が止まる、または浅く・弱くなり、それによってさまざまな日常生活に障害を引き起こす疾患です。また、最近ではSASが循環器疾患との深い関わりがあることが明らかになってきています。
SASの病態で最も多いのが上気道(空気の通り道)が塞がるまたは部分的に狭くなる事で起こる閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。夜間に繰り返し起こる無呼吸により、血液中の酸素が低下したり、頻繁に中途覚醒が発生し身体に悪影響をおよぼすとともに睡眠を妨げ日中の眠気を増加させます。
身近に潜む現代病のリスク
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は頻繁に起こる無呼吸により、血液中の酸素の低下、中途覚醒による睡眠の分断等により多くの生活習慣病の合併症を引き起こす事が明らかになってきています。特に循環器疾患において、高血圧は健常人の2.89倍、夜間心臓突然死は健常人の2.57倍、脳卒中・脳梗塞は健常人の1.97倍リスクが高くなると報告されています。
また、睡眠の分断が日中の眠気、集中力の低下を起こします。このことから、SASの人は交通事故を起こす頻度が健常人の2.5倍といわれており、SASが重症になればなるほど事故率が高くなると報告されています。
これら合併症を低減するためにもSASの適切な診断と、継続的に治療する事が最も重要です。
睡眠時無呼吸症候群の治療について
CPAP(シーパップ)療法(持続陽圧呼吸療法)はCPAP装置からホース、マスクを介して空気を気道に送り、常に圧力をかけて気道が塞がらないようにします。この療法を適切に行うことで睡眠中の無呼吸やいびきが減少し、SASによる症状の改善が期待されます。CPAPは治療効果が高い治療法です。またSASが原因で血圧が上昇している場合においては、降圧(血圧を下げる)効果の報告もあります。CPAP療法は検査を行い一定の基準を満たせば健康保険の適応になります。
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